【厚生労働省アプリ】COCOAで不具合が発生した原因とは

概要

今月16日、政府の接触通知アプリ「COCOA【Android版】」にて発生していた不具合の検証結果について厚生労働省が発表したとのことです。

厚生労働省によると、テスト環境を早期に整備できなかったことと、業者任せにしていたという2点が原因とのことです。

この結果を受け、厚生労働省は、再発防止策として「テスト環境を整備した上での動作検証の徹底」などを掲げているそうです。

Androidで起きた不具合とは

2月3日に、「COCOA【Android版】」にて新型コロナウイルス陽性者と接触したユーザへの通知が行われないという不具合が発生したことを厚生労働省が発表していました。その不具合というのは、2020年9月28日のアップデートが原因だそうです。

COCOAというのは、陽性者と1m以内の至近距離で15分以上の濃厚接触が発生した場合にユーザに通知を送るアプリです。

利用してみれば分かることですが、アプリを入れただけでは動作せず、Bluetooth機能をONにして初めて効力を発揮します。このアプリは、インストールしている人が多ければ多いほど効力を増していくので、ぜひ多くの方にインストールしてもらいたいです。

接触していないのに接触したという誤通知が来るのはまだいいと思うのですが、接触したのに通知が来ないのはかなり危険ですよね。現時点ではこういう不具合は改善しているとのことですけれども。

不具合の背景・原因

適切にテストが行われなかった

テスト環境を早期に整備することができず、適切なテストが実施できなかったそうです。テストというのは、プログラムが設計書通りに動くかどうかを確認することです。このテストを十分に行えていないまま世間にアプリを出してしまったということなんですかね…?だとしたら、かなり危険です。

開発を行う厚生労働省側にアプリ開発の知識と経験を持った人材が不足していたり、人員体制が不十分ではなかったとのことです。アプリ開発となると、それなりの専門知識と豊富な経験が必要になるのは当たり前です。特にこのアプリはコロナ陽性者との接触を通知するという、かなり重要なものですので、ミスを起こせば多くの人の反感を買ってしまうことは想像に難くないです。

知識や経験を持った人員が不足していたのであれば、テスト環境を早期に整備できなかったのも当然ですね…。

多重下請け

システム開発やプロジェクト遂行の中で、業務委託というものが行われるのはごく一般的な話ですが…。

今回のCOCOAに関しては、委託を多く行っていたようで。

会社名は出さないでおきます。今回のCOCOA開発の工程を請け負った会社をA社としましょう。そのA社は開発工程の一部をB社とC社とD社に再委託しました。A社から業務を請け負ったD社が、さらに一部業務をE社とF社に委託しました。

これだけ多くの委託先があれば、情報の連携がすごく難しくなるのは当たり前ですね。

今では対策を打っていて、職員全体のITリテラシーを高めるために、外部有識者の活用IT室との連携を積極的に図っているそうです。IT室とは、内閣官房IT総合戦略室のことです。

現在は、COCOAアプリの運用はIT室が主導して行う形に変更されたようです。政府が出しているアプリなので当然と言えば当然ですが。

最後に

新型コロナ、すごく長引いていますね。流行し始めてから1年3か月くらい経ちました。

最初の緊急事態宣言から早くも1年です。

この新型コロナ対策アプリ「COCOA」は、多くの人がインストールして初めて効果を発揮するアプリなので、多くの人に広まって欲しいものです。

現在も大阪をはじめとする多くの都道府県で多くの陽性者が出ている状況なので、まだまだ安全ではない状況が続くと思いますが、早く元の生活に近づくことを願うばかりです。

早く旅行とか行ける日が来るといいですね。

というわけで今回はここで終わりです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。