【三角比】センター試験の問題を解いてみる(2018年度追試)

2021年7月3日

2018年度追試の問題はセンター試験公式サイトで閲覧可能です↓

問題【前編】

問題

解答(解説)【前編】

ア・イ

\(\cos \angle B\)を求める問題です。

余弦定理より、

\(\cos \angle B = \frac{4^2+(10\sqrt{3})^2-14^2}{2\cdot 4\cdot 10\sqrt{3}}\)

これを解くと、

\[\cos \angle B = \frac{\sqrt{3}}{2}\]

\(\cos \angle B = \frac{\sqrt{3}}{2}\)ですから、\(\sin^2 \theta + \cos^2 \theta = 1\)より、

\(\sin \angle B = \frac{1}{2}\)

ここで正弦定理を使います。

\(2R=\frac{AD}{\sin \angle B}\)より、\(\frac{AD}{R}=2\sin \angle B\)という式が出てきます。

\(\sin \angle B\)は先程求めましたので、式に代入すると…

\[\frac{AD}{R}=1\]

先程の式を変形すると、\(R=\frac{AD}{2\sin \angle B}\)となります。

\(\sin \angle B\)の値が変わることはないので、\(R\)が最小になる=\(AD\)の長さが最小になる という関係が成立します。

\(AD\)の長さが最小になるときというのはどういうときかと言いますと…

\(BD\)と\(AD\)が垂直、つまり、\(\triangle ABD\)が直角三角形になるときです。

つまり、下図のような状態です。

\(\sin \angle B\)の値はすでに求めていますから、

\(AD=AB \sin \angle B = 4\cdot \frac{1}{2}\)

したがって、\(AD=2\)

\(R=\frac{AD}{2\sin \angle B}\)に\(AD=2\)と\(\sin \angle B = \frac{1}{2}\)を代入すると…

\[R=2\]

問題【後編】

問題

解答(解説)【後編】

オ・カ・キ

\(BD\)が円の直径ですから、円周角の定理より、\(\angle BAD = 90^\circ\)です。

ということは、\(BD \cos \angle B = AB\)が成り立ちます。

\(AB=4\)、\(\cos \angle B = \frac{\sqrt{3}}{2}\)を代入すると、\(BD=\frac{8\sqrt{3}}{3}\)

\(BD\)が円の直径ですから、半径はその半分です。したがって、

\[R = \frac{4\sqrt{3}}{3}\]

ク・ケ・コ・サ

\(\triangle ABC\)の面積 = \(\triangle ABD\)の面積 + \(\triangle ACD\)の面積ですね。

\(\triangle ABC\)の面積は、\(\frac{1}{2}\cdot AB \cdot BC \cdot \frac{1}{2}\)より、\(10\sqrt{3}\)です。

\(\triangle ABD\)の面積は、\(\triangle ABC\)と同様に求めると、\(\frac{8\sqrt{3}}{3}\)となります。

\(\triangle ACD\)の面積は、\(\triangle ABC\)の面積から、\(\triangle ABD\)の面積を引けばよいので、

求める面積を\(S\)とすると、

\[S = \frac{22\sqrt{3}}{3}\]

まとめ

今回の問題を解く上で必要な知識は…

まとめ
  • 正弦定理
  • 余弦定理
  • \(\sin\)関数を使った三角形の面積の求め方
  • 円周角の定理

といったところでしょうか。

円周角の定理は中学数学の範囲でしたよね…中学生の記憶なんて10年近く前なので、記憶が曖昧ですが…(笑)

ということで、今回の記事の内容は以上です。何か参考になる情報があれば嬉しいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。