【三角比】センター試験の問題を解いてみる(2020年度)

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問題

問題

解答(解説)

まず、問題の条件を整理して、雑に図を描いてみます。

\(BD\)の長さを求めるには、余弦定理を使います。

余弦定理より、\(BD^2=CD^2+BC^2-2CD \cdot BC \cdot \cos\angle BCD\)が成り立ちます。これに値を代入していくと、

\(BD^2=2+8-8 \cdot \frac{3}{4}\)

\(BD^2=4\)

\(BD>0\)より、

\[BD=2\]

イ・ウ・エ

\(\sin \angle ADC\)を求めるためには、2ステップを踏みます。

ステップ1:\(\cos \angle BDC\)を求める

余弦定理を使うと、\(\cos \angle BDC = \frac{2^2+(\sqrt{2})^2-(2\sqrt{2})^2}{2\cdot 2 \cdot \sqrt{2}}\)

したがって、\(\cos \angle BDC = -\frac{\sqrt{2}}{4}\)

ステップ2:\(\cos \angle ADC\)を求める

\(\angle BDC + \angle ADC = 180^{\circ}\)ですから、

\(\cos (180^{\circ}-\theta)=-\cos \theta\)より、

\(\cos \angle ADC=\frac{\sqrt{2}}{4}\)

ステップ3:\(\sin \angle ADC\)を求める

\(\sin^2\theta + \cos^2\theta = 1\)より、\[\sin\angle ADC=\frac{\sqrt{14}}{4}\]

正弦定理より、

\(\frac{AC}{\sin \angle ADC} = \frac{AD}{\sin \angle ACD} \)

\(\frac{AC}{AD}=\frac{\sin \angle ADC}{\sin \angle ACD} \text{・・・①}\)

\(\sin \angle ACD\)についてですが、\(\sin \angle BCD\)と同じです(問題文の\(\angle ACB\)の二等分線…という部分に注目)

\(\cos \angle ACD=\frac{3}{4}\)ですから、\(\sin^2 \theta + \cos^2 \theta = 1\)より、

\(\sin \angle ACD = \frac{\sqrt{7}}{4}\)

①式より、\(\frac{AC}{AD}=\frac{\frac{\sqrt{14}}{4}}{\frac{\sqrt{7}}{4}}\)

したがって、

\[\frac{AC}{AD}=\sqrt{2}\]

\(AC=\sqrt{2}AD\)ですから、余弦定理より、次の式が立ちます。

\((\sqrt{2}AD)^2=AD^2+2-2 \cdot \sqrt{2} \cdot AD \cdot \frac{\sqrt{2}}{4}\)

これを解くと、

\[AD=1\]

キ・ク・ケ

外接円の半径を\(R\)とすると、正弦定理より、\(2R=\frac{AB}{\sin \angle ACB}\)が成り立ちます。

\(\sin \angle ACB\)はまだ不明です。しかし、\(\cos \angle ACB\)は、余弦定理を使えば出せますね。

\(\cos \angle ACB=\frac{1}{8}\)です。

したがって、\(\sin \angle ACB = \frac{3\sqrt{7}}{8}\)ですから、

\(2R=\frac{AB}{\sin \angle ACB}\)より、

\[R=\frac{4\sqrt{7}}{7}\]

最後に

今回の問題は、正弦定理と余弦定理を使い回して解答していくだけでしたね。

正弦定理と余弦定理の解説は、また別の記事で取り上げようと思います。

というわけで、今回の記事は以上です。何か参考になる情報があれば嬉しいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。